肘の可動域制限は屈曲90度を超えると抵抗感が現れ、曲げきれない状態。曲げた状態から伸ばすのは抵抗感が強く、あきらかに伸びない状態で止まってしまう。手首の動きも前後どちらの動きでも60度くらいの角度で張り感を訴える。自覚症状として腕全体の張り感を訴えられていた。

施術は本人の希望もあり鍼灸施術をおこなう。
触診にて硬さをチェックし、特に硬さが強い部分を狙い、背中のツボを使い施術。鍼を3本ほど背中にして肘を動かしてもらうと肘の曲げた状態からの伸展可動域が残り15度くらいまで回復。屈曲時の抵抗感も減少し違和感程度にまで軽減する。手首を反らすこともできるようになるが手首を曲げるところで抵抗がある。

次に肩甲骨周りのツボを使うと手首の動きの回復を狙うと手首を曲げることも違和感なくなり曲げれるようになる。最後に手や腕のツボを使い腕の重さを除いて終了とした。

今回は骨折の後遺症である可動域制限ですが、今回のケースはご利用者様が鍼灸い対しての認知をされており、リハビリで効果が薄く感じた際に鍼灸という発想が早めに出てくださったことが早い回復につながりました。

長期間、肘を動かさず拘縮という固まった状態になると簡単にはいかないものであり、早期治療ができたことがポイントだったと思います。諦めてしまう方も多い後遺症ですが、悩まれている皆様は鍼灸の可能性を試してみてはいかがでしょうか。