症例　杖をつかないと歩くのがつらい股関節痛

左股関節の動きを確認すると股関節を70度くらいまで曲げると痛みと制限がありこれ以上は動かすのがきつそうなので圧痛の確認に進める。痛みを感じるのは股関節の付け根の前側であり触診をすると鼠径部中央から外側にかけて硬い筋を認めた。

うつ伏せになってもらい腰部や臀部の状態を確認。股関節が悪いヒトに多いのだが腰部が反っているいわゆる反り腰が顕著であり腰臀部の硬さも顕著にみられた。

病院にてレントゲン撮影などから「変形性股関節症」と診断されており薬も服用しているが痛みが引かず当院に来院。

先ずは腰部から股関節や大腿部に作用するツボを緩め、仰向けになっていただき足部にある股関節を緩めるツボを使った。すると鼠径部の硬さがだいぶ抜けたが一つの筋の張りが残っていたので腕にあるツボに鍼をしたら筋の硬さがなくなった。そこで座ってもらい股関節から臀部につく筋肉を緩める為、左の肩周囲のツボで緩めた。

一通り柔らかさもでたので立ち上がってもらうと杖なしで立てなかったのが立てるようになった。

そこから1歩踏み出し歩いてもらうと痛みで体重をかけられない。動作を診てみると軽度股関節屈曲・膝屈曲で荷重がかかるタイミングで痛みがでており、この状態から推測できる筋肉のツボである足のツボを疑った。しかしこの足のツボは先ほど緩めているのにまだ痛みが残るのが疑問であった。

立った状態でそこ足のツボを触ってみると、荷重していない時になかった筋肉の緊張が確認された。
もしかしてと思い、再度このツボを立位の荷重がかかったままの状態で緩めてみると痛みがなくなり、歩行ができるようになった。
ご本人が「杖なくても歩ける！」と喜んでくれました。

その後も痛みの波はありますが以前ほどの状態にはならず、現在もケアの為、週に１～2回のケアをしております。