現代社会はストレス・アレルギー・慢性疲労などにさらされやすい状況下にあり、生活習慣病などにかかる方が多くいらっしゃいます。病院の投薬や外科的治療の西洋医学で対処できない疾患・症状、「検査などで異常がないのに調子悪い」ような状態に対して東洋医学の鍼灸は得意分野としています。

鍼灸施術は施術者によって手法がことなりますが、当院ではカラダの変化をすぐに感じてもらえるようにツボのネットワークをうまく活かした施術を行いますので、「症状が楽になる」「カラダが動きやすくなる」「押して硬かったところが柔らかくなる」などの感覚を得られるよう症状を確認しながら行います。しかし状態や症状によってはすぐに変化を起こしにくいものもありますが、回数を重ねると変化を感じてきます。

当院を利用される方からよく「鍼灸って自分効かないんだよね！」と言われることがあります。
回答から言うと効かない人はいないです。では何故、効かなかったのか。
考えられることは

①症状が重いと即時効果がえられにくい

症状が重い場合は、鍼灸施術を1，２回したからといって症状が軽減しないこともあります。
または症状によってはカラダに良くなっている反応は出ていても利用者様側が認識していないことも多々あります。鍼灸をするとどこかに反応が出ています。この反応がどこに出るのかを鍼灸師が理解していることが前提ですが、鍼灸師が鍼をする前と後の変化を教えなければなりません。鍼の前に「ここ痛いですよね。」と認識していただき、鍼後に「さっきの場所ですけど痛みが減ってるのわかりますか？」などの指摘が必要です。
また、すぐに変化をだせないものでも施術前に「すぐには変化はでない」ことをお伝えしなければ、利用者様は「鍼が効かなかった」と捉えてしまうでしょう。

②施術者の技術不足

鍼灸師になるためには国家試験を受け合格しなければなれません。その為に解剖学、生理学、ツボなどを勉強し鍼灸師になっております。しかし学校の勉強と臨床は全く違います。私自身も体験済みですが「あれ、このツボは胃腸に効くはずだけどな！？」臨床は学校で習ったとおりにはいきません。臨床に出てさらに学んでいく事でこのツボでここが緩む、ここが動きがつくなどわかってくるわけだが、これを理解していなかったり使うツボを間違えていたりすると無論、効果が出ないので「鍼は効かない」となってしまいます。

③同じ呼称でも状態が違う

同じ呼称とは違う状態の腰痛でも「腰痛」とひとくくりにしてしまうことです。「腰が痛くて鍼をした」としても筋肉の影響の腰痛なら効果を感じてもらいやすいかもしれませんが、内臓がらみの腰痛だったりすると、すぐい明確な変化を感じない場合もあります。このように同じ腰痛でも状態の違いにより変化の程度に差が生まれ「鍼は効かない」現象を生んでしまうのです。

鍼灸は基本的にカラダに変化を与えます。ただ術者の説明や技量、利用者様の状態などにより効果を感じたり感じなかったりと差が生まれてしまうのです。

鍼灸施術による副作用は基本的にありません。しかし受ける側のカラダの状態によりダルさや痛みがでることが稀にあります。過度に疲労していたり、消耗性疾患(高熱を伴う風邪など体力が奪われる疾患)などの方はだるさや痛みがでることがあるので、状態が落ち着いてからのご利用をお勧めいたします。