症例　立ち仕事をしていて痛くなった股関節

ご来院いただいた際にも脚を痛そうに歩かれていた。股関節の動きを確認すると患側の右股関節に左と明らかに違いがわかる可動域制限を確認する。深く曲げた際に詰まり感が強くまた立膝で膝を内側に倒す動きが制限されている。可動域制限は学生の頃からあったとのことだがここまで硬くはなかったそう。

施術は鍼灸施術が効果的と判断し、鍼灸を勧める。ご本人も鍼をした方がよいのではないかと思っていたとのことで鍼灸にて施術を行う。

1回目　股関節に絡む部位の肩や腰もチェックする。肩の可動域自体は問題ないが張り感はある。腰もひどくはないが多少の張り感があるが、まずは脚などのツボを使い股関節に作用させることをする。まずは脛の近くのツボと足にあるツボに鍼をした。するとそれだけで股関節の可動域がかなり変化をおこした。本人も動きが変わったことに「こんなに簡単に柔らかくなるんですね」と喜んでくれた。

まだ動きの中に詰まり感、抵抗感があったので腰を緩めると動きがさらにスムーズになり立ち上がってもらうと痛みもほとんどなく、多少の違和感程度になった。

2回目　4日後に来院。3日間仕事をしていて段々と違和感が強くなり、少し硬さもでたとのこと。

患側の右股関節に荷重をかけてもらうと嫌な感じが出てくるため、前回同様の施術に加えて、腰と背中のツボも使用した。施術後に確認してもらうと違和感もなくしっかり立てているとのことだったので施術を終了した。

3回目　前回から4日後に来院。今回は仕事をしていても違和感はほぼなかったが股関節の前が張る感じが少しあるとのこと。股関節の可動域を確認すると少しだけ引っ掛かる感じもあったので脚のツボに加えて肩甲骨周りのツボ、腕のツボを追加すると、まったく違和感もないとのこと。

終了後に正常な状態になったようなのでまた痛み・違和感が出たら連絡くださいと伝える。またケアの重要性も伝え施術を終了とした。

女性で股関節痛の場合、変形性も疑うことは多い。病院で異常がないと言われており、動きの中でも骨性に可動域がない感じでもないので鍼灸での改善が効果的と考え施術した。症状改善でご利用者様が喜んでくれたのもよかったのですが、何より学生時代からの股関節の可動域制限がなくなったことに本人も驚かれていた。
学生時代からの可動域制限でも施術によって変わることを臨床上目にすることがある。このことから諦めていた症状も施術をすることで悩みが解消できる可能性もあるのでぜひ治療を受けてみてほしいと思います。